2019年7月30日~31日に東京ビッグサイトで開催されているブライダル産業フェアに、7/30に行ってきました(出展ではないです)。いくつかのブースも回りセミナーも聞いてきたので、簡単にレポートまとめます。
イベント概要
【ブライダル産業フェア】は、ブライダル産業新聞社が主催する業界唯一の「BtoB」向け展示会です。東京開催は2019年には21回目を迎え、毎年全国からブライダル企業のマネジメント層、会場支配人、プランナー、さらに業界への就職を目指す学生が来場しています。出展企業も200社を超え、フェア会場において新商品をお披露目するなど、ブライダルマーケットのトレンド発信源にも位置づけられています。また会場内では、40以上の無料セミナーを開催。「学べる」2日間は業界の一大イベントとして定着しています。
ブライダル産業フェア 2019(外部リンク)
ブライダル業界で働く方の多くがご存知のこのイベントに行ってきました。
ブース訪問:テイクアンドギヴ・ニーズ
「ANCHOR」というCRM運用代行サービスについてのブースでお話聞いてきました。
▼ANCHORのサービスサイト(https://anchor.tgndoors.com/)
テイクアンドギヴ・ニーズが外部式場向けにCRM運用を代行するサービスの紹介をされていました(そもそもCRMって何?という方は、こちらの記事をご覧ください)。
簡単に言うと、このブログでもT&GのCRM施策のリリースをたびたび紹介してきたような自社運用で培ったCRM施策のノウハウをベースに、その仕組みを外部のブライダル企業に提供することで、
- 問合せ~成約までのフェーズのKPI改善
- 成約後~施行までのフェーズの組単価アップ
- 施行後のLTV向上
この3つのポイントで貢献できますよ、というサービスでした。具体的に何ができるの?といった機能や課金形態などについてはサービスサイトをご覧ください。
MAツールを使ったCRM施策を構築から運用まで実施していくには、システム構築に時間とお金とノウハウが必要であり、どの会社も簡単に作れるわけではありません。しかし、正しいユーザーとのコミュニケーションは業績にもブランディングにも貢献するという事例がブライダル業界に限らず出てきているので、取り組んだ方がいい施策であることは間違いないと思います。そういった意味では、T&Gのような大手企業がそのノウハウの外部提供を始めて、刈り取りしか考えてこなかった業界に対してCRMという考え方が浸透していくというのは意味があることかなと思います。
1つ気になったのは、誰がこのサービスを使うのかな?という点です。
メルマガを使ったCRM施策のKPI改善効果は「精度の高いシナリオ設計」と「配信メールのクリエイティブ」に起因します。要するに、誰に、いつ、何を、どの頻度で送るか、これによって効果が変わるということですね。後者のクリエイティブについてはT&Gなので高いクオリティになると思いますが、前者の精度の高いシナリオ設計をするためには、詳細な顧客データが必要になるので、それをT&Gに渡さなければいけません。
- 年間2,000組以上の結婚式を提供しているような企業であれば、来館率や成約率が1%改善したときのインパクトが売上1億円単位で変わってくるので期待効果は高いものの、どこかしらの地域でT&Gと競合はしていそうなので、そこがちょっとなぁ、となりそう。
- 一方、年間100組ほどの1会場だとT&Gと直接競合はしないものの、来館率や成約率が1%改善したときのインパクトがさほど大きくないのでかかる工数を考えると、値段や負荷の割に期待効果がちょっとなぁ、となりそう。
この両方の懸念があるので、最初どのあたりの企業に対してアプローチしていくのかなぁと思いました(余計なお世話ですみません…)。まぁまだリリースしたばかりのサービスなので、懸念はあって当然だと思いますし、サービスが浸透することもそうですがCRM的な思考が業界に広がることで今の営業力一本勝負!のような考え方が変わっていくことも期待できるので、今後注目していきたいサービスだなと思いました。
セミナー:IWAIのスタイルから考えるゲスト中心の結婚式
講師:CRAZY Chief Producer 岡本佳子氏
※写真撮影禁止だった(ような気がする)ので写真は撮っていません。
お話しされていた内容を簡単にまとめると以下の通りで、約40分くらいの公演時間でした。あと、プランナーと思われる方がめっちゃ多かったので、関心が高いんだなと思いました。
- なぜCRAZYがハコを持ったのか?
- IWAI OMOTESANDOのコンセプト
- 会場(ハード面)と進行の特徴
※無料ですがセミナーなので、上記内容については詳しくはこちらでは書きません。
IWAI OMOTESANDOについて、私は直接会場を見たこともないですし、リリースされる情報や公式HPを見ただけの事前情報でした。もともと「自由な結婚式ができる会場」だと思っていましたが、お話を聞くと「既存の概念にとらわれない結婚式をする会場」という感じで、ちょっと印象が変わったなぁというのが正直な感想です。微妙な違いなので表現が難しいのですが、強めの言葉を使うことが許されるなら「CRAZY(IWAI)の考える自由であることをユーザーに求める会場」という印象です(念のためですが、講師の方はここまでのことは言っていません。あくまで私の感想です)。
- 高砂のないバンケ
- 対面チャペル
- 司会はプロデューサーが担当
- パーティは2人が進行
などなど、会場や進行に大きな特徴があるのですが(このコンセプト自体がどうこうとかいい悪いとか、という話ではありません)、これを気に入った人がマッチする会場なんだなと。自由がいい~、っていう人は実はあまりマッチしないんじゃないかな?と思いました。
どういう人をターゲットとして、どういう方法でアプローチしようとしていて、などのマーケティングの話は出なかったので詳しくはわかりませんが、他の一般的な式場と同じような集客方法でいいのか?それだけだと足りないようなら何をすべきか?今後の店舗展開はどのように進めるといいのかな(IWAI MINATOMIRAI、とかつくるのか)など、逆にいろいろ興味がわいたので、今後の動きもウォッチしていきたいなと思いました。
セミナー:Webに強いプランナーの育成方法
講師:Sozo 代表取締役 あつみゆりか氏
※写真撮影禁止だった(ような気がする)ので写真は撮っていません。
お話しされていた内容を簡単にまとめると以下の通りで、約50分くらいの公演時間でした。こちらのセミナーは、かなり幅広い方が聞かれていました。
- なぜ集客で勝てないのか?
- なぜ集客がわからないのか?
- なぜ誰もやりたがらないのか?
- これらを解決するためには?
※無料ですがセミナーなので、上記内容については詳しくはこちらでは書きません。
最後の解決するためには?の回答がSoZo集客大学を受講すること、となっていたのはご愛敬ですが、現在の結婚式場集客の課題感を端的にまとめられていた講演だったのでとても聞きやすくわかりやすかったです。
あと、ほんと個人的な感想ですが、セミナーで紹介されていたゼクシィのクラスタを正しく解読して正しい施策を実行できる人、というのは改めてマジですごいなと思いました。どんなクラスタがあるのか、どんな特徴があるのか、は頭では理解しているものの、自分にはそこから先の具体的な施策がわかりません。どの写真がどのクラスタに刺さるか、どのように撮影したらよいのかが理解できないんですよね。。自分には絶対できない領域なので尊敬しますし、そういったアプローチで再現性高く成果を上げることもできるんだな、というのはとても勉強になりました。
私自身も前職ではネットベンチャーでデジタルマーケをやっていたのでわかるのですが、デジタルマーケの担当者の採用は昨今本当に難しくなってきています。最新のアドテクにきちんとキャッチアップできている人は多くはないですし、そういったギャラも高いです。ブライダルで採用するのは正直難しいでしょう。
となると、今いるメンバーをどう底上げして戦っていくか、ここがポイントになるので、こういったセミナーをきっかけに考えてみるといいと思います。
- SoZo集客大学ウェブサイト:https://www.sozoinc.jp/school/e-learning
感想・まとめ
今回書いた内容以外にもブースでお話聞いたり、古くの友人と会ったりと、参加するのは5年ぶりくらいだったのですが、楽しかったです。本当は今日(31日)も行こうかと思っていましたが、急遽予定が入ってしまっていけなくなりました。。こういった機会は多くないので、自分でもいろいろ勉強していこうと思います。