※寄稿記事です。
商品提案は打合せプランナーの大切な業務の一つであり、打合せプランナーの評価基準に「組単価」または「単価アップ率」を取り入れている会場も多いでしょう。ただ、プランナーごとの提案力の差が大きく、その差がそのままアイテムの受注率や受注単価の差につながっているケースがほとんどです。では、評価の高い打合せプランナーとそうでないプランナーはどこが違うのでしょうか?そこで、今回の記事では、アイテムの受注率や受注単価の高いプランナーが具体的にどのようなことを行っているかをまとめました。「なかなか結果につながらない」「安定した受注・単価アップができない」というと悩みをお持ちの方に、読んでいただきたい内容です。
「商品の提案をする」ことの重要性
アイテム提案のプロセス
前回書いた記事でも書きましたが、アイテムの高受注率・高単価を目指すためには、
①情報収集をする→②商品の提案をする→③商品説明をする
のプロセスが大切です。
- 情報収集をする:アイテム提案に必要な新郎新婦の価値観、これまでの疑似体験などを情報取集する(先ほどのリンク記事で詳しく説明した内容)。
- 商品の提案をする:収集した情報を元に、結婚式当日にアイテムを使用した時の、新郎新婦/親御様/ゲストが体感する魅了や感動を提案する。(今回の記事で詳しく説明する内容)
- 商品説明する:サイズ、カラー、料金等々の機能説明をする。
「商品の提案する」ことはなぜ必要なのか?
今回の記事における商品提案とは「結婚式当日にアイテムを使用した時の、新郎新婦/親御様/ゲストが体感する魅了や感動を提案する」ということですが、結婚式の打合せにおいてなぜ商品提案をすることが必要なのでしょうか。
その理由は「新郎新婦にとって、打合せプランナーから提案される多くのアイテムは実際に手にして・体感して確かめることができないから」です。結婚式当日になるまで実際にどういうものなのかを直接見ることができない状態で打合せを行いますよね。
このように、新郎新婦は打合せのタイミングでは直接手にすることができないので、結婚式当日に親御様/ゲストにどのような感動を与えられるか、どのように楽しんでもらえるか?ということをなかなかイメージできません。
その為、
- これまでの結婚式の列席経験
- 日常生活の中での疑似体験(例えば、新郎新婦がスナップ写真を必要/不要と考えるのに、日頃から写真を撮る習慣がある/ない、写真を見返すことがある/ないで考える)
といった、自分たちの過去の経験から、その商品がいるかいらないか(購入するかどうか)を決めてしまいがちです。
だからこそ、多くの結婚式を見てきた打合せプランナーが、新郎新婦の知らない商品の魅力を提案することが必要になるのです。そうすることで、「興味のない商品」が「興味のある商品」へと変わっていきます。
「新郎新婦に結婚式当日のイメージしてもらう」、このために、打合せの商品提案は必要です。
打合せで差がつく「商品提案」の方法とは?
アイテム受注率・受注単価の高い打合せプランナーの多くが実践しているポイントは下記3つです。
- 適切なタイミングで商品提案をしている
- 商品の提案前からどの商品を受注するかシナリオを立てている
- 商品の提案を必ず行っている
それぞれについて書いていきます。
1.適切なタイミングで商品提案をしている
「興味のない商品」が「興味のある商品」へと価値観を変えるためには、商品提案をするタイミングが大切です。具体的には、「商品説明をする直前」と「結婚式のイメージをヒアリングする時」です。
■「商品説明をする直前」
商品提案のタイミングの1つ目は、「①情報収集をする→②商品の提案をする→③商品説明をする」のプロセス内で行うものです。
商品説明をすると、新郎新婦は商品の魅力以外の要素(多く場合は料金)で商品の良し/悪しを判断しがちです。その為、商品説明より前に、商品の魅力を知って頂くことが必要です。
■「結婚式のイメージをヒアリングする時」
2つ目は、上記の「商品説明をする直前」から遡り、初回打合せなどで行う「結婚式のイメージをヒアリングする時」です。先ほど説明した「商品説明をする直前」より、こちらの方が重要なタイミングだと言えます。
なぜなら、まだ結婚式準備の初期段階のため、新郎新婦が新たな価値観を受入れやすいからです。要するに、「興味のない商品」が「興味のある商品」へと変わる可能性が高いということです。
新郎新婦のイメージする結婚式を実現する為に、
- どんなアイテムがあると良いのか
- なぜそのアイテムがあると、新郎新婦のイメージする結婚式が実現できるのか(←ここが商品提案です)
を、結婚式のプロとして提案します。
商品の提案前からどの商品を受注するかシナリオを立てている
事前に受注する商品/単価アップする商品とその着地をイメージします。その為には、「初期見積」と新郎新婦が宿題として事前に行ってくる「カウンセリングシート」(すべての会場であるわけではないです)を確認し、新郎新婦の価値観はこうかな?という仮説を立て、提案シナリオを考えます(最終見積の大まかな目安をイメージしておきます)。
ここまでの事前準備をした上で、初回打合せのタイミングで、実際に新郎新婦に結婚式のイメージをヒアリングし、
- シナリオ通りに、商品を提案するのか?
- シナリオを変更し、新たな商品を提案するのか?
これを決めていくことになります。実際にヒアリングをすると事前に立てていたシナリオと全然違った…ということもままありかすが、事前に提案準備をしておく(=トーク内容を考えておく)ことが、提案内容のクオリティの違いに繋がります。
商品の提案を必ず行っている
「予算にシビア、写真撮影が苦手、装花に興味がない」といった情報を事前に持っていると、このお客様は受注しづらいな、高単価受注ができないな、と考えてしまい、打合せプランナーの勝手な偏見で商品提案を行わないというケースも多いです。
しかし、新郎新婦は結婚式でもこれまでと同じ価値観で商品の決定をするのでしょうか。
「普段は●●だけれども、結婚式だからこそ・・・」と考える新郎新婦もいらっしゃるのではないでしょうか。
打合せプランナーの勝手な偏見は、結婚式後、新郎新婦に「やっておけばよかった・・・」と後悔させる可能性もあります。全ての新郎新婦に商品の提案を行うことが必要です。
アイテム受注率・受注単価の高い打合せプランナーの「商品提案力」についてまとめ
まとめですが、打合せにおいて高いアイテム受注率・受注単価を実現するためには、
- 適切なタイミング=「商品説明をする直前」と「結婚式のイメージをヒアリングする時」に、
- 商品の提案前からどの商品を受注するかシナリオを立て、
- 全ての新郎新婦に商品提案をすること
この3つのポイントが大切です。
「打合せプランナーに提案された商品を結婚式当日に取り入れてよかった!」という新郎新婦からの言葉は、プランナーにとって何にも代えがたいやりがいとなるでしょう。
質の高い情報収取と、商品の魅力を最大限に伝えることができるプランナーは、アイテム受注率・高単価受注をするだけでなく、顧客満足でも高い実績が出すことができます。
情報収取~商品の提案は、打合せプランナーの介在価値の1つです。是非、新郎新婦が結婚式当日を楽しみにするような商品提案を行ってみてください。少しでも、その参考になると嬉しいです。