アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。
お客様はなぜ自分たちの式場やサービスを選んでくれているのか?を考えることは大事だよねっていう話です。
目次
サービスが選ばれる理由と選ばれない理由
結婚式場やプロデュース、フリーランスの方も含めて、顧客に選ばれる理由と選ばれない理由があります。
・選ばれる理由
→これがあるからここに決めた!という決め手になる理由
・選ばれない理由
→これがあるからここは候補から外した!という決め手になる理由
例えば、結婚式場の検討要素は様々あるわけですが、
- チャペルが素敵だったのでこの式場にした
- 担当してくれるプランナーさんがとても相性よかったので決めた
- 正直どこでもよかったが、見積りが一番安かったのでここに決めた
こういうのは「選ばれる理由」です。
逆に
- 披露宴会場が狭すぎたのでこの式場は候補から外した
- 担当プランナーのレスポンスが遅すぎて不安なので候補から外した
- 提示された見積りが想定予算を超えていたので検討外になった
こういうのは「選ばれない理由」です。
会場や予算、アクセス、担当者など同じ要素であっても、顧客によって選ばれる理由にもなるし選ばれない理由(いわゆる足切り条件)にもなります。
式場にしろ個人にしろ選ばれる理由がたくさんあって選ばれない理由がないことが理想なのですが、この辺りのバランスをどう考えるのがよいのだろう?というのが今回のテーマです。
結婚式場の考え方の変化
これまでの結婚式場では、選ばれる理由をハードでつくり、選ばれない足切り条件をクリアするためにその他条件の細かなところを調整する、という考え方で運営されているところが多かったと思います。
理由はゼクシィなどの媒体で式場探しをする人が多かったからで、チャペルやバンケットの雰囲気で比較して候補の式場を絞っていくことがほとんどだったからです。
ただ会場の数も種類も豊富になってきた昨今では、ハード要素だけで選ばれることはむしろ少なく、複数要素の掛け算が選ばれる理由として必要になってきていると言えます。
さらに顧客のニーズも細分化・複雑化してきていますから、自分たちの式場は誰のどんなニーズにどのように応えることで選ばれる式場になるのかをしっかりと考えておかないと、なんとなくいい会場止まりで選ばれる理由にはならなくなりつつあります。
選ばれない理由をどんなにつぶしたとしても決め手に欠ける、ほとんどの要素の合格ラインは超えているが全部60点の会場、みたいなのはこれからは苦戦すると思う一方で、駅からは少し遠い(または予算は少し高いが)強烈な魅力がある会場の方が選ばれるようになってきているように感じます。
- これまで:良いハードで選ばれる理由を作り、他の要素で選ばれない理由を作らない
- これから:ハード、そコンテンツ、プロセス、担当者など様々な要素の組み合わせから選ばれる理由を作る
つまり、選ばれない理由を作らないことよりも選ばれる強烈な理由の重要度の方が増してきており、考え方を切り替えていかないと厳しいんじゃないかなと思うわけです。
プロデュースやフリーランスの選ばれる理由の考え方
2010年代はそもそも事業者数が少なかったので、オリジナルウェディングをつくることができる、会場やコンテンツ(持込み)の選択肢が自由であるという理由で選ばれることも多かったでしょう。
しかし、独立した人が急激に増えた最近は明らかに供給過多状態であり、先ほどの結婚式場と同様に選ばれる理由が必要になると思います。
- コンセプトに合わせた会場探しからお手伝いします
- お二人に心から寄り添います
例えばこれらはそれだけで選ばれる理由になるとは言えません。他に理由が必要です。
また式場との違いとしては、基本的に場所やコンテンツはプランナーがセレクトすることが前提となるのでそれも理由にはなりえず、
- 特定のウェディングスタイルに対する実績や知見の豊富さ
- 希望するフォトグラファーやヘアメイクなどのクリエイターとの実績の豊富さ
- 希望の会場に出入りできる
今だとこういったところが選ばれる理由だと多いのかなぁと思います。
ただ最強なのは「結婚式を一緒に作りたいのはあなたしかいない」と言われることなので、フリーランスだからこそのパーソナルな部分を出していくことで、人柄などでも選ばれることが理想なのかなと思います。
マーケティングにおいて大切なこと
式場の人ともフリーランスの人とも集客関連のことを話す機会はけっこうあるのですが、選ばれる理由についてを自分で意識している人って少ないなと思ったんですよね。
- Instagram頑張らなきゃ
- ブログ書かなきゃ
- ウェブマーケ頑張らなきゃ
こんな感じで何をすると効果あるらしい、っていうHowのところはみんな興味あるんですけど、そもそもどんな人の何を解決するために自分のサービスが存在するのか?について定義できている人はほとんどいない。
- みんなに美味しいと言ってもらえるラーメンを作りたい
これはこれでいいと思うんだけど、二郎系なのか家系なのか博多トンコツなのか札幌味噌なのかで全然客層も違うしやることも違うじゃないですか。麺やスープにこだわる、はどの系統でも同じなのでそこで終わるのではなく、なぜこだわるのか?何をこだわるのか?どうこだわるのか?をもっともっと深ぼることが必要というか。
ウェディングも似ているところはあると思っていて、多様化、細分化していく今後は選ばれる理由も変わってくるはずです。
どんな人が何を求めているからここに来るのか?を自分なりに考えること、選ばれる理由を作ること、そしてそれに沿った一貫性のある発信を続けること、これが一番大事かなと思います。
選ばれる理由/選ばれない理由についての考えまとめ
「私たちが選ばれる理由」みたいな形でサイトやSNSで書くかどうかは正直どっちでもいいんですけど、それを将来の顧客に伝わるように様々なチャネルで発信を続けることはマストで必要かなと思います。