更新日 2021年12月14日

結婚式場の新規来館受付枠の最適な設定方法とは?

0209_結婚式場の新規来館受付枠の最適な設定方法とは?

アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

集客改善でまず考えるのは媒体ごとのフェアやプランの攻略法、エージェントへの訪問など「広告の運用」についてですが、集客=来館とするとそれ以外にも細かいチューニングで集客を伸ばすこともできます。今回の記事では広告以外の集客関連要素である「結婚式場の新規枠」の最適な設定方法についてまとめます。

 

結婚式場の新規枠とは?

新規来館を受け付ける枠のことです。システムを使って管理していたり、もう今はあまりないかもしれませんが紙で管理しているところもあるでしょう(以下のようなイメージ)。

209_来館予約システムの管理画面イメージ

まず事前に何時に来館予約を受け付けるのかを決めてその時間帯に受付枠=新規枠を用意しておき、そこに予約を埋めていく、という運用をしているところが多いと思います。予約は会場ホームページからの来館予約や資料請求後の電話での決定、ブライダル媒体に掲載しているブライダルフェア予約などから入ってくることがほとんどでしょう。

ここまではこれと言って特筆すべきことはないですが、この新規枠をどのように用意するかによって実は集客に影響を与えるので、設定する際のポイントについて次からまとめます。

 

新規枠を組むときに考えるポイント

1.競合他社のフェアの時間と行きやすい時間帯にする

結婚式場の見学やブライダルフェアに参加すると、平均で約3時間かかります。また、土日休みの新郎新婦がほとんどなので、来館は土日に集中し、1日に2会場~3会場見学に行ってそこで決めてしまおうと考える新郎新婦が多いと言えます。

1日の見学スケジュールを組む際は気になっている会場を複数ピックアップしていく順番を決めていくので、その時間にうまくハマる時間帯に予約枠を設定することが大事です。具体例を見てみましょう。

  • よく当たる競合会場Aがブライダルフェアで3部制(10:00~、14:00~、17:00~)を設定していた、自社会場とA会場は歩いて10分の距離、さてこの場合何時に設定するとよいでしょうか?

私だったら9:30~、14:00~、17:00~、の3部制で設定します(内覧環境とかは一回無視します)。理由は、9:30に自社→12:30に終了→ランチ1時間→14時のA会場のフェア、このルートを組みやすくするためです。できれば初見朝イチでの来館を呼び込んだ方が成約率も組単価もよくなりますので、朝枠に来やすい時間帯にするために少し早めに設定します。

もちろん特定の会場だけが競合となるわけではないので、同エリア内のよく当たる会場のブライダルフェア時間帯を見て、相対的に新郎新婦がスケジュールを組みやすい時間に新規枠(ブライダルフェアの開催時間)を設定するとよいと思います。

2.内覧環境が少しでも整っている時間にする

チャペルを見ることができるか、バンケットを見ることができるか、など内覧環境は新規シナリオにも影響しますし、ひいては成約率にも大きく影響します。施行が入ってなければ内覧用の装飾やレイアウトの万全な状態で新規をすることができますが、施行裏だとそうもいきません。

わずかな時間であってもチャペルを見られる時間帯、多バンの会場であれば1つでも多くのバンケットが見られる時間に設定することが必要です。新規接客の順番が多少前後しても(ヒアリング前にチャペル内覧など)、少しでも内覧ができる時間帯に組むことが大切です。

例えば14時から挙式が組まれている会場であれば午後の新規枠(2枠目)は13時30分からにする、午後の施行が入っていない日は競合会場との兼ね合いで14時に設定する、など画一的に決めてしまうのではなく、施行状況を鑑みて日単位最適な新規枠を組むことが大事です。2次会を除き、挙式・披露宴の予定は2か月前にはほぼクローズになるので、ブライダルフェア設定が近々過ぎて困ることもないでしょう。

3.お客様が来やすい時間にする

もう1つ、内覧環境を意識しすぎてそもそも新郎新婦が来にくい早すぎる時間、遅すぎる時間に設定しないようにしましょう。具体的には、チャペルをどうしてもしっかり見てほしいから、朝施行の前に新規枠を設定して朝8時半開始にしました、とか、18時半開始にしました、とかですね。

前者の場合であれば、新規枠を9時半に設定して新規の順番を変えたほういいと思います(過去検証したことがあるのですが8時半と9時半では朝新規の入り方に大きな差がありました、エビデンス出せなくて申し訳ないですが)。また土曜日18時半ならディナー込みのフルコース試食とかなら引きもありますが、日曜日18時半開始は翌日に影響が出るので(終了が21時半になると言え着くと23時とかなので)、やはり予約はかなり入りにくくなります。

 

結婚式場の新規枠についてまとめ

新規枠の時間の組み方についてまとめました。成約率を評価指標にしている会場だと内覧環境など新規をしやすい環境を最優先に新規枠を設定してしまいがちですが、トータルの成約数や売上を考えると来館数が増えたほうが圧倒的にいいケースの方が多いので、直接的な広告運用についてだけではなく、時間帯の工夫での集客改善についてもこの記事をきっかけに考えてみてもらえると嬉しいです。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

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