更新日 2024年02月21日

アナロジーが自社サービスの広告を出さない理由

1023_アナロジーが自社サービスの広告を出さない理由

アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

自社事業集客の事例をもとに、広告の使い方について考えてみます。

 

アナロジーの運営事業

今のアナロジー社でメインで稼働している事業は以下の5つ。

それぞれのサービス概要の説明は今回は省きますが、実はいずれのサービスも広告は使ってなくて主な集客ルートは自然検索とSNSなんですよね。

今取り組んでいるのはこれだけなんですが、事業をある程度の精度で運営~成長させられるだけの集客はできています。

けっこういろんな人から何で広告出さないんですか?とか、こないだWorksの広告見ましたよ!とか言われるんですよね。いや、出す予定もないしそもそも出してないっす、って回答にはなるんですけども。。

今は広告を使っていない理由は

  • 事業の急速な成長に耐えられるだけの運営体制が整っていないから
  • オーガニック施策だけでもある程度のサービスグロースに必要な集客数を確保できているから
  • 会社の固定費が低いのでマネタイズを急ぐ必要がないから
  • 広告に回せるだけの金がねぇ…

この4つ。

ということで、今回は弊社を事例に、広告はどうやって使えばよいのか?その考え方についてお送りします。

 

広告活用とオーガニック施策の違い

理由の解説の前に、まずそれぞれの施策について簡単に説明します。
※広告については主にWEB広告に絞って書きます。

〇施策の種類

  • 広告:広告媒体への掲載、検索連動広告、ディスプレイ広告、SNS広告、マス広告、交通広告、など
  • オーガニック施策:SEO(検索エンジン最適化)、自社SNSアカウント運用、コミュニティ運営、など

〇配信・投稿の特徴

  • 広告:配信にお金がかかる、すぐに配信できる、すぐに効果が出る、など
  • オーガニック施策:投稿にお金はかからない、投稿に時間かかる、効果が出るまで時間がかかる、など

〇目的の違い

  • 広告:すぐにCVが欲しい、特定のページへの遷移を強化したい、とにかくCVが欲しい、など
  • オーガニック施策:セッションやリーチ、インプレッションが欲しい、ドメインへの流入を強化したい、認知が欲しいなど

※CV=コンバージョン(ブライダルならフェア予約、来館予約、資料請求など)

〇課金方法

  • 広告:クリック課金、インプレッション課金、など→予算を使えばすぐ出せるが、予算を止めると止まる
  • オーガニック施策:コンテンツ作成費、アカウント運用代行費、など→コンテンツ制作初期にお金はかかるが、作成を内製化しても効果は継続する

***

ざっと挙げるとこんな感じです。広告はプッシュ型、オーガニックはプル型、と言えます。普段マーケをやらない人がイメージで比較するとしたら

・広告はスーパーで野菜買ってくる、オーガニックは畑で野菜を育てる

これがわかりやすいかなと思います。

で、どちらが優秀か?みたいな話では全くなくて、このような違いを理解し、自社サービスの規模やフェーズ、リソース、ブランド等を加味して目的と時間軸に合った最適な施策を選択することが大事なわけです。

 

アナロジーが自社サービスで広告を使っていない理由

ここまでを踏まえて、今の弊社のサービスはオーガニック施策に100%振り切っていまして、その理由についても書いてみます。大まかな理由は冒頭でも書いた通り4つ。

1.事業の急速な成長に耐えられるだけの運営体制が整っていないから

弊社のブライダルコンサルはソリューションをパッケージ化しておらず、ニーズに応じてオーダーメイド型で対応しています。プラスに捉えればクライアントごとに最適な支援ができるともいえるのですが、僕も含めてコンサルタント個人のスキルに依存しているので規模拡張が難しいんですよね。

また、Wedding Me Worksもただ登録者や企業案件を増やせばいいわけではなくちゃんとマッチングしないといけないので、そこの精度を担保するためには急に増えすぎるとサポート側が回しきれない。

このような背景から、広告でクライアントやプランナーを大量に集められたとしても、それに対応することができません。というか、同時にたくさん問合せが来ると当社として提供したいサービスクオリティの維持が難しい、これが1つ目の理由。

2.オーガニック施策だけでもある程度のサービスグロースに必要な集客数を確保できているから

市川自身がライターとして機能できるので、創業初期からブログ書きまくり、メルマガも早5年目になり、手探りながら元プランナーメンバーもWorksのInstagramを運用し続け、ある程度は安定してCVを取れるようにはなってきました。年単位で時間かかりましたけどね。

上記1の理由もあって、このペースで成長しつつ土台固めに徹するという判断をしているので、今すぐに広告を使って集めなきゃという感じでもない、というのが2つ目の理由。

3.会社の固定費が低いのでマネタイズを急ぐ必要がないから

弊社の運営コストはほぼ人件費で、社員は全員自分の給与分は何かしらの方法で稼いでくるようにという目標が課されています。

この制度がどうなの?って話は今回は置いておいて、結婚式場運営企業のように「式場を維持するためにかかる固定費」がないので、人件費分の売上さえカバーできていれば、会社が伸びないことはあってもそこまで急激に沈むことはないんですよね。

なので、現状を維持できている限りはどこでアクセルを踏むかは経営判断次第ということもあり、「まだあわてるような時間じゃない」ってことで広告には振っていません。これが3つ目の理由。

4.広告に回せるだけの金がねぇ

と、もっともらしい理由を書いてきましたが、結局これが一番大きな理由ですね。お金ないんで広告まで回せんのですよ。前年度とかめっちゃ赤字だったしたくさんした借入の返済も始まったし、キャッシュフローはなかなかにしんどい。

なので、社員の人件費の中で吸収できるオーガニック施策(記事制作やSNS投稿)は全力でやろうぜ!それで事業が伸びてきて利益出せて土台がちゃんと整ったら広告使ってもっと伸ばしていこ!って話してはいます。

 

広告を使った方が良いのかの判断について

ここまで広告とオーガニック施策の違いから弊社の内部事情まで書いてきましたが、結局何が言いたいかというと「サービスを立ち上げたら/サービスの集客するなら、まず広告!」っていう発想は考え直した方がいいと思うよ、ってことです。

というのも、最近は購入者が意思決定までに接触する情報量やチャネルがめちゃくちゃ増えているので、数年前のようにLP作って広告回せばだいたいCPAこれくらいで必要なCVは取れるっしょ、みたいな時代ではなくなってきているなと感じているからです。ウェディングのような意思決定ハードルが高い商材だと特に。

メディアで式場を発見してすぐにそのままフェア申し込むことは稀だし、公式HPも見るし、公式のインスタも見るし、そこのプランナーさんのアカウントも見るし、#ララ嫁とかで探して卒花やプレ花の投稿も見て、ようやくアクションに移す人が増えています。

これまでのオーガニック施策は主に検索やSNSからの初期接触を強化しよう的な目的で講じられることが多かったですが、上記のような顧客導線の複雑化の背景からメディア掲載やWEB広告などで認知した後にエンゲージ醸成としての機能も担うようになってきており、その目的でも施策を講じることの必要性は上がってきたと言えます。

ただ、結婚式場運営企業やドレスショップ運営企業、プロデュース企業はビジネスモデルそのものが弊社とは異なるので、完全オーガニック施策全振りは無理です。

無理なんですけど、だからと言って広告全振りっていうのも非効率ですし、現状のブライダル事業者はオーガニック施策への意識・取り組み時間の配分バランスがかなり低いと感じているので、もっとやった方がよいと思います。オーガニックでやれること、かなり増えてますしね。

 

自社集客のプロモーション施策の選択肢についてまとめ

結論としては以下の通りです。

  • 固定比率の高いビジネスモデルでは損益分岐点が高くなりやすいので、絶対数を稼ぐという意味での広告は必要
  • ただし、オーガニック施策で上乗せできる余地はかなりあると思うし、今取り組んでいない/取り組みが足りない企業も多いのでそちらにも意識を向けることが必要
  • 今後のマーケティングトレンドを予測すると、ブログ、画像(Instagram)、動画(YouTube)、ショート動画(TikTok等)とできることは様々あるので、自社サービスと相性のいい領域で突き抜けたところが強い

ってことで、オーガニック施策も頑張りましょう!が言いたいことでした。

具体的な施策への取り組み内容については弊社内で体系化できればまた公開していきたいなとは思います。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

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