※寄稿記事です。
打合せプランナーが取扱うアイテムは数多くあります。それらのアイテムを、いつ提案するのか、そのタイミングによっても組単価は変わってきます。今回は、単価アップに効果的なアイテム提案のタイミングとその方法についてまとめました。施行担当を持つプランナーから、売上管理をするリーダー/支配人の方など多くの方の参考になればうれしいです。
打合せで全てのアイテムを提案していますか?
この質問に「自信がない」と答える方も多いのではないでしょうか。その理由は、
- 提案しても受注につながらないので無駄→だから提案していない
- 打合せを効率的に行いたい→だから提案していない
- 提案アイテムが多いと新郎新婦に不安を与えそうで心配→だから提案していない
と感じてしまっているからだと思います。単価の高いプランナーとそうでないプランナーの違いはここにあります。ではまず最初に基礎となる考え方についてからです。
なぜ全てのアイテムを提案することが大切なのか
結婚式場が提案できるアイテムの中には、ほとんど受注することがないアイテムも実は数多くあります。提案しても選ばれないから、という理由もありますし、そもそも提案すらしていないから、という理由もあります。しかし、提案しなければお客様はそのアイテムについて知ることはないので、受注することもなければ、単価アップにつながることもありません。
ほとんどの新郎新婦にとって結婚式の打合せは初めてのことなので、多くのアイテムはプランナーからの提案で初めて知ることになります。そのため、プランナーの一方的な判断で提案する/しないと決めてしまうことは、お客様の知る機会を奪ってしまうことにもなってしまうのです。
全てのアイテムを提案することを徹底するコツ
とはいえ、全ての新郎新婦に全てのアイテムを提案するのは簡単なようで、とても難しいことです。なので、簡単ですがそのコツをご紹介します。
・打合せ毎に提案資料をまとめたものをストックする
どの打合せで、どのアイテムを提案するかルール化することで、打合せ毎の提案資料一式をストックしておきます。そうすると、効率的に打合せ前の準備をすることができますし、提案漏れを防ぐことができます。進行表や見積りのフォーマットにも入力しておくと効果的です。
・初回打合せで、新郎新婦に全てのアイテムを提案することを説明する
初回の打合せで、全てのアイテムを提案する事とその目的(新郎新婦に全てを知ってもらった上でアイテムの取捨選択をしてもらう為)を説明します。新郎新婦に説明しておくことで、全アイテムを提案しやすい環境になります。
売上最大化を図るアイテムの提案タイミング例
結婚式場によって打合せ回数やフローは異なると思いますが、どのようなタイミングでどのようなアイテム提案すればよいか、一般的な打合せフロー例を使って説明したいと思います。
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【例】
■初回打合せ
- 結婚式のテーマ・コンセプトを決める
- 提案アイテム:人数アップ・印刷物(招待状・席次表・席札・メニュー表等)・引出物
■2回目打合せ
- 全てのアイテムを提案し、理想の結婚式の最大予算を把握する
- 提案アイテム:料理・飲料・装花・衣装・写真・映像・演出等
■3回目打合せ
- 返信ハガキの出欠状況から数量を最新人数に変更、見積調整の為アイテム変更を提案する
■4回目打合せ
- 人数に関わる数量を変更し、3回目で変更してしまったアイテムを再度提案する
■結婚式当日
- 当日追加アイテムを提案する
- 提案アイテム:アフターブーケ等の当日追加可能なもの
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この一連の流れの中で、ポイントになるのは2回目打合せ~4回目の打合せです。
2回目打合せ:全てのアイテムを提案し、理想の結婚式の最大予算を把握する
招待状を送る前(結婚式の2.5ヶ月前)までに全てのアイテムを提案し、全アイテムを提案してから、そのタイミングでの見積りを提示します。目的は下記の通り。
- 新郎新婦が理想とする結婚式を実現する為に必要なアイテムを決定しやすくするため
- 理想の結婚式の最大予算を把握してもらい、アイテムの優先順位を検討しやすくするため
アイテムの提案が最終打合せ近くまで行われると、新郎新婦はどこまで見積り金額が膨らむのかと不安になりアイテム決定の足枷になってしまうので、その前までに提案しきることがポイントです。3回目の打合せで、きちんと見積り相談を行う機会を設ければそこでの調整でも大丈夫なので、ここではためらわずに提案しきることが大切です。
3回目打合せ:返信ハガキの出欠状況から数量を最新人数に変更、見積調整の為アイテム変更を提案する
招待状の郵送後~返信ハガキの締切日の間に、返信ハガキの出欠状況から数量を最新人数に変更し、見積り調整の為アイテム変更を提案する見積り相談をすることがポイントです。ゲストの顔触れが具体的になることで、まずは数量変更で見積り調整が行います。そうすることで、変更アイテムを最小限にすることができます。
4回目打合せ:人数に関わる数量を変更し、3回目で変更したアイテムを再度提案する
最終的な見積り金額が分かることで、少し余裕が出た分の中でアイテムを再度検討してもらいやすくなります。見積り内容の確認と合わせて、再提案するとスムーズに進めることができます。合わせて、当日追加できるアイテムも提案することで、結婚式当日をスムーズに進めることができます。
ここまでの一連の流れ(打合せごとのアイテムの提案タイミングとその方法)をチームとしてルール化できれば、リーダー/支配人にとって売上管理しやすくなります。また、各プランナーの強み・弱みも分かり、打合せ内容の均一化にもつながります。
まとめ
売上アップの最大化を図るためには、
- 全ての新郎新婦に、全てのアイテムを提案する
- 招待状を送る前(結婚式の2.5ヶ月前)を目安に全てのアイテムを提案する
- 招待状の郵送後~返信ハガキの締切日の間に、最新人数に変更した上で見積相談をする
- 最終打合せでは、見積相談で変更したアイテムを再度提案する
ということが大切です。経験やスキルで結果が変わるというより、コツコツを続けることが大切なポイントだと思います。