更新日 2024年04月04日

現在のスタイルの結婚式はいつまで続くのか?残された時間を考えてみる

1029_現在のスタイルの結婚式はいつまで続くのか?残された時間を考えてみる

アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

時代や価値観の変化をもとに、結婚式もこれから変わっていくと予想されています。ではだいたいどれくらいの期間で変わっていくのでしょうか?考えてみます。

 

現在の結婚式スタイルはいつまで続くのか?

今のビジネスモデルでのブライダル業界の寿命はあと3年くらいかなと思ってます。個人的な感覚ですけど。

イメージ的には、ざっとこんな感じ。

  • 結婚したら絶対に結婚式をする意思がある&やれるだけの財力を持っている層(20%)→変わらずにやると思う
  • 結婚式は絶対にやりたくない層(20%)→変わらずにやらないと思う
  • 強い意志はなく条件や状況次第でやるかもしれないしやらないかもしれない層(60%)→今は半分くらいが結婚式を、もう半分がフォトや家族婚、フリープランナープロデュースなどをしているが、今後は結婚式以外の選択をする方に偏っていきそう

これから先の3年間で

  • 結婚する世代の価値観の変化する、というよりも価値観の違う層が結婚世代になってくる
  • 婚姻組数が減る→列席機会が減る→イメージを持つ機会が減る→知らないものを欲しいと思わない人が増える
  • いわゆる「THE 結婚式」以外の事例が増え、SNS等でそれを目にする機会も増えるのでそれもいいよねー感が広まる

こうした変化が起こりそうだなと思ってて、それを事業者側が実感するまでの期間はだいたい3年くらいかなって思っています。

 

結婚式実施率が下がることに対してどのように考えるか?

定義次第ですが、今の結婚式実施率は約50%だと言われています。

  • 結婚式(挙式・披露宴):50%
  • 家族婚、フォト婚、オリジナルW、リゾ婚、その他何かしらのセレモニー:25%
  • 全く何もしない:25%

以前リクルートかどこかが出していたレポート見たらこんな感じだったような気がする。そして結婚式(挙式・披露宴)をしない人のことを「なし婚」と表現していることが多いです。なのでなし婚率は50%ですね。

この結婚式実施率が年々下がってきていて、業界の多くの方がこの現状に対して将来を危惧しています。

  • 業界が縮小するので仕事がなくなる
  • 日本の結婚式文化が失われる

など、マイナスな影響は大きいでしょう。

個人的には結婚式実施率が下がったら下がったでしょうがないかなぁと思っていて、実施率を100%にしたいとも思っていません。なるようになるだろうなと。

もちろん、下がっていくのをただ横目で見ているわけではないのですが、どうやってそれを防ぐかというよりも、そうなったとしても、その時の顧客に対して最適なサービスを事業として提供し続けることが大事だと考えています。

「自分の理想とする未来を作りに行く」というよりは「起こりうる未来に合わせに行く」というイメージ。この感覚は世の中の起業家や経営者と異なるところな気はしています。

 

ブライダル業界に限らず多くの産業が変化してきている

  • ビール飲まない人が増え
  • 新聞を読まない人が増え
  • 家は買わずに賃貸派が増え
  • 車も買わずにカーシェアになり
  • バーチャルお墓なんかもでてきてる

このように、これまで当たり前のように生活や文化、しきたりとして根付いていた他産業でも、ブライダル業界における「結婚式実施率の低下」と同様のことが起こっていると言えるでしょう。

人の価値観の変化、社会環境の変化によって、これまでの常識が大きく変わってきているのです。

こうした状況で業界として考えなければいけないのは、今の結婚式文化を守ることだけではなく、結婚という機会に対して時代に合ったセレモニーサービスを提供し続けていくことではないでしょうか。

もちろん、今の結婚式がなくなったほうがいいとは思いませよ。

でもやっぱり、顧客がすべてを決めると思っていますし、社会全体で起こる変化はブライダル業界の中からどうにもできないこともあるので、時代とともに変化していく結婚式への期待に対して応え続けていけるかが大事な気はします。

 

今のリソースで最も貴重なのは時間である

今回のテーマで最も重要なのは「残された時間は限りなく少ない」という認識を持てるかどうかだと思います。

特に、冒頭でも書いた

>強い意志はなく条件や状況次第でやるかもしれないしやらないかもしれない層(60%)

この層の人たちに対して何ができるか。

  • 今の結婚式の変化(持込自由化とかもその選択肢の1つかもしれない)
  • 新しい結婚式の提供
  • もはや結婚式とは言えない別のセレモニーサービスの提供

何が正解かはわからないですし、全部正解かもしれません。

わからないんですけど、自分のやれること・信じられることをやっていく。

時間がないと不安を煽っても仕方ないのですけど、今の自分の感覚を書いておきたくてこのテーマを取り上げてみました。

***

今回このテーマを書こうと思ったのは、先日有名なブライダルメディアのオーナーの方とお話しさせていただいたときに、認識が一緒だったのがきっかけです。

「いろいろ大変ではあるけど、何しろ時間がない。早くしないともう時代の変化に追いつけなくなるよね。」

長年最前線で活動されていて、様々なネットワークから情報が入ってくるその方も同じように感じていたので、たぶん各所でもそのように感じる事象が起こっているのだと思います。

今はとにかく動くことの重要度が増している。逆に言えば早く動けることが強みになる。

そんな時代になってきているなと感じます。

 

今そしてこれからの結婚式の変化についての考察まとめ

今の結婚式(挙式・披露宴)という形態はすたれていくかもしれませんが、結婚という慣習が残る限りは何かしらの形でセレモニーは行われていくんじゃないかなと思います。

また、もし結婚という形そのものが社会の中で変わっていくとしたら、また別のセレモニーとして新しいサービスが生まれていきそうです。

いずれにせよ時間がないので、とにかくスピードが大事になるなと思います。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

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