2020年04月24日 
アナロジーの市川（@analogy_ichitk）です。
企業のIR情報を見て会社の状況や方針を理解できるのは、社会人としての重要なスキルの1つです。そこで、今回の記事では、AOKIホールディングス（以下、AOKI）の2020年3月期第3四半期の決算説明資料をもとに、その内容について考察してみようと思います。（注）本記事の内容はあくまで個人的な見解であり、投資家向けに書いているわけではありません。この記事の内容をご覧になられて投資判断をされても一切の責任を負えませんのでご了承ください。
今回の第3四半期決算の概要
元となるAOKIホールディングスの2020年3月期第3四半期の決算説明資料は下記URLで見ることができます。
今回はこの決算説明資料の中のブライダル部門（アニヴェルセル）についてのところのみをピックアップして書いていきます。
決算概要
こちらの数字の「アニヴェルセル・ブライダル」の数字をご覧ください、ポイントをまとめると
- 売上高：前年比21億円ダウン
- 営業利益：前年比7.4億円ダウン
1Q～2Q決算に引き続き減収減益で、落ち込み幅も2Q決算時よりも大きくなってきています。売上が落ちる考察としては前回の記事と同じですが、集客数が落ちるor/and成約率が落ちる、が要因となります。前回決算時に対応策を記載してあったものの、当該四半期の来館や成約の改善が売上として返ってくるのは半年～1年先なので2021年度の業績になりますね。
アニヴェルセル・ブライダル事業の詳細
AOKIの決算では細かなKPIまで掲載されているので起こっていることが想像しやすいですね、情報公開の透明性は高いと思います。ただ…
- 組数は前年比で大きく減っているし…
- 組単価も落ちているし…
という数値で、成約組数についての言及はないものの、この通期の予想はかなり強気な数字だと見て取れます。
アニヴェルセルのPLを見ると上場している他社と比べると固定費が大きいので売上が落ちると利益がなくなりやすいモデルなので（その分売上が伸びると一気に利益が出る）、その状態で売上が大きく落ち込んでいるとなると、今期の決算はかなり厳しいんじゃないかなと思いますね。
※また、まだ最新の決算は出ていないですがコロナウイルスの影響で3月後半の挙式はかなりの割合で延期になっていると思います。
AOKIホールディングスの2020年3月度第3四半期決算についてまとめ
ほんとに簡単にですが、決算説明資料をもとに考察を書いてみました。ブライダルの現場で働いていると企業のIR情報を見ることはほとんどないとは思いますが、他の会社でどんなことをやっているのか、起こっているか、ブライダルマーケット全体をどのように捉えて動いているのかなどがわかると意外と楽しいと思うので、この記事をきっかけにIR資料も見るきっかけになってくれればうれしいです。
