更新日 2023年12月13日

ブライダル業界の結婚式場探しイベントが増えている理由と今後の予想

1013_ブライダル業界の結婚式場探しイベントが増えている理由と今後の予想

アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

近年のウェディングイベントの動向について書いてみます。

 

ウェディングイベント最近の傾向

知っているイベントの一部を挙げるとこんな感じで、結婚式場運営事業者が主催するイベントが増えてきていると思っています。ちなみに、これ以外にもゼクシィやプラコレなど媒体主催のイベントもあるので全体的にかなりの数のイベントが開催されている状態になっています。

式場主催のイベントが増えた背景は、

  • 他社の事例を見ることが増えてやってみようかと思う機会が増えた
  • 自社集客を強化したい
  • 媒体投資を増やしても集客が増えないので他のことをやろうと考えた

こんなところでしょうか。

個人的な予想としては、この傾向はもうちょい続くんじゃないかなぁと思っています。

なので今回は主に式場が行う自社集客イベントについてをテーマに考えていきます。

 

ウェディングイベントが増えるとどんな影響が出るのか?

イベントが増えると、式場側の負担はどうなるでしょうか?

  • これまで)集客施策→ブライダルフェア→新規接客→成約
  • イベント有)集客施策→イベント来場→ブライダルフェア→新規接客→成約

このように成約までの工程が1つ増えるので、その分の工数、コストが増えることになります。また、現在のブライダルフェア来場顧客と比較すると、イベントは検討度合いが浅いフェーズの顧客が来場しやすいので、後工程のKPI(来館率や成約率)も低くなりがちです。

なので売上獲得効率は落ちます。ただ、通常の式場集客ではアプローチできなかった顧客層にもリーチできるので、絶対数は増加が期待できます。

つまり、式場がイベントを開催することで、売上獲得効率は低下するが売上の絶対額が増えることは期待できる。その結果として、固定費率が下がるので営業利益率が改善するとか、営業利益の絶対額が増えるから良しとするとか、企業ごとの判断基準によって開催可否、継続可否を決める。

業績面からの考え方としてはこんな感じかなと。

一方、顧客体験の側面からは、初めて参加したブライダルフェアでいきなり3時間で即決を迫られてちゃんと検討することなく300万円近い契約を締結するよりは、試食や試着、診断などの体験機会を1つ挟んだ方が納得して進めやすいと言えます。

フェア予約CPAと比較すると、イベント来場予約CPAの方が安く抑えられる要因としては

  • 参加する心理的ハードルが低い
  • 通常のブライダルフェアでは体験できない幅広いコンテンツがある
  • お金がかからない

このあたりなので開催数が増えても参加者がたくさんいるのでしょう。ゼクシィフェスタを除き、主催者がどの会社とかはあまり見ていないんじゃないかなぁって気はします。

まとめるとこのようになります。

  • 式場目線:売上獲得効率は落ちるが売上額は増える可能性があるので、経営状況とイベント期待値によっては業績的メリットあり
  • 顧客目線:体験機会、検討機会が増えるのでメリットしかない

 

式場運営企業の思惑と現状

弊社は主催者でもないし集客媒体でもないので、各イベントの詳しい背景などはわかりません。

なので想定で書きますが、とにかく集客上げないといけない→媒体改善では限界がある→WEB広告を使っての式場集客ももうやっているが限界だ→他にやれることはないか?→イベントやろう、このパターンが多いんじゃないかなぁと思ってます。

めちゃめちゃやりたい!というテンションではないが、他に方法が思いつかないので(他社が)成功してるっぽいイベントやってみようか、という感じ。

ブランディングや認知を目的として、顧客満足に振り切ったボランティアイベントをやりたいなら話は別ですが、そうではなくイベントからの来館予約や成約を獲得することを目的とするのであれば、いくつかのポイントがあります。

イベントの成功を左右するKPIとその要素をざっとまとめると以下の通り。

  • 集客:イベント内コンテンツ、LP設計、広告配信設定、同時期同エリア開催の他イベント状況、等
  • 来館予約獲得率(来館予約獲得数/当日来場組数):イベント内顧客導線設計、タイムスケジュール設計、イベント内配布資料、等
  • イベント後の予約率(後日来館予約獲得数/当日来場組数):後日連絡許諾獲得フロー、メール配信、キャンペーンやプラン案内の設計、等
  • 開催コスト:広告宣伝費、サイト制作費、ディレクション費、コンテンツ出展依頼費、人件費、等

要は集客出来て、イベント内で来館予約をとれて、未予約者も後日予約につながる仕組みができていて、かつ適正コストに抑えられれば成功確率は高まります。この辺りは会場のつくりやエリアによって最適解が異なるので、何度かやっていくと肌感覚でつかめてくるでしょう。

もしイベントやってみたいけどやり方わからないという方いたら連絡ください、ノウハウはある方だと思います。

 

結婚式場集客の未来はどうなる?

  • 基本的に結婚するまで結婚式場やフォトウェディングなど関連サービスに触れることはない
  • 初めて見学に行った式場で3時間で即決をする
  • 詳細な内容については契約後に明らかになることの方がはるかに多い

現状の一般的な成約までの顧客体験はこのようになっていて、事前知識ゼロの状態から一気に当事者になって決断を迫られる、というのは顧客側からすると結構ハードなはずです。

なので、リアル/オンライン問わず本当はこういったイベントを定期開催して「結婚式」に触れる機会を増やし、婚約前から結婚式についての「購入者としてのイメージ」を頭の中に作っていくのは業界全体としてはよいことだと言えるでしょう。

しかし、誰がその開催コストを担うの?リターンは何?のところがどうにも解決しないので、企業のマーケ・営業活動の一貫として行われるという形態が今後も続くと思います。業界団体的なところが会費を原資にして定期開催するとかだとあり得るかなぁって気はしますけど。

そう考えると、このイベント開催増加の流れによって大きく未来が変わることはあまり考えられないかなぁと思います。いいことだとは思うんですけど、あくまで式場集客のオプション施策の1つとして存在する、という感じかなと。

散々書いてきてそんな結論かよwてなりそうですが、もし未来に大きな影響を与える可能性があるとしたら、集客費を0円にできた場合ですね。開催コストの圧縮が実現した場合。

それができると、定期開催してユーザープールを作る→CRMで長期で顧客育成する、これができるようになるので大きな変化がありそうです。

一部の有名なフリープランナーさんだとできていたりもするので、可能性はあると思います。

 

ブライダル業界の結婚式場探しイベントについてのまとめ

前回のメルマガでも書きましたが、このイベント開催増加の流れに乗って先日久しぶりにイベントディレクションやったのでその振り返りも込みで書いてみました。

イベント自体はやった方がいいと思うんですけど、やっぱり負担が大きいので頻繁に開催するとメンバーも疲弊しますしコストも出ていくので、そのバランスが難しいなと思いました。

この辺りはここから1年くらいかけて科学していきたいところです。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

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