更新日 2021年08月26日

ウエディングパークからの集客を徹底攻略【結婚式場の集客担当者向け】

0030_ウエディングパークからの集客を徹底攻略【結婚式場の集客担当者向け】

アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。

業界最大手の結婚式場のクチコミサイトのウエディングパーク。様々なランキングや公式見積り、準備マニュアルなど結婚式場探しに必要な情報が網羅されている有力なウェブ媒体です。

ウエディングパークはウェブサイトから結婚式場の来館予約・資料請求と、自社結婚式場の公式ホームページへのリンク掲載が基本的な導線としていて、多い式場では月間数十組の来館予約を獲得しているようで、うまく使いこなせれば費用対効果の面でも非常に優秀だと思います。

今回の記事ではウエディングパークからの集客を伸ばすためのポイントを解説します。

 

ウエディングパークからの集客の基本導線を理解しよう

ウエディングパークでの来館予約までの流れ

30_ウエディングパーク利用の流れ_4
  1. 自然検索やウェブ広告、SNSなどをクリックしてサイトへ遷移
  2. サイト内の結婚式場を検索するページで検索をする
  3. 気になる結婚式場のページをクリックし、詳しい情報を見る
  4. ブライダルフェアページなどを見て、式場HPに遷移
  5. 式場HPからクリックし、日程とフェア内容を確認して来館予約をする

この導線であることを理解したうえで、集客を伸ばしていくためには、以下の図にあるような一つ一つのサイト上のKPI(遷移率)と式場HPへの遷移率を高めていく取り組みが必要になります。

来館予約をゴールとしたときのKPI

30_ウエディングパーク集客のKPI
  • ①会場の検索ページ内で自会場のページを流入数を上げる
  • ②フォトギャラリーやクチコミ、プランなど、会場のコンテンツページへの遷移率を高める
  • ③自会場のページに来てくれたユーザーのブライダルフェアページへの遷移率を高める
  • ④各ページから式場HPへの遷移率を高める

 

①会場ページへの流入数を上げる施策

30_①会場一覧ページから自社会場ページへの遷移数を上げる

会場ページへの流入数を上げるためには、次の2点です。

  1. ①いかに会場検索ページ内で上位に表示されるか
  2. ②サイト上で表示されたときにクリックしたくなるクリエイティブをどのように設定するか

サイト内検索順位を上げるための施策

  • エリアから探す
  • こだわり条件から探す
  • 雰囲気から探す
  • 公式見積りから探す
  • ブライダルフェアから探す

ウエディングパークには5つの検索方法がありますが、掲載順位を決めるアルゴリズムは公開されていないので、この施策を実行すれば必ず順位が上がるというものはありません。

エリアから探すの検索結果の中に[PR]PickUp結婚式場というのがありますが、これは追加料金が必要な広告メニューの1つでしょう。つまり、追加で広告費を支払うことで一覧結果で上位表示することは可能のようです。

また、通常の検索結果の表示順位はユーザー投稿の満足度平均点とは関係ないようです。ただ、一般的には掲載プランとページ内のコンテンツ充実度などがキーになってくるとは思いますので、会場について登録できる情報はきちんと登録しましょう。

クチコミ対策

もう1つ、クチコミランキングから探すという方法もありますが、こちらは総合ポイントが高い順番で掲載順位が表示されるかどうかが決まりますので、総合ポイントをいかに上げていくかを考えることになります。

総合ポイントの算出ロジックは詳しくはわからないですが、良質なクチコミを数多く獲得していることが重要です。いいクチコミを数多く集めるためには、

  • 高い評価点を得られるような質の高いサービス・商品をつくり提供する
  • それをクチコミに書いてもらうための仕組みを作り運用する

いい結婚式をつくっていてもクチコミを書いてもらえなければ意味がありませんし、クチコミを書いてもらっても悪い点数ばかりではあがりません。クチコミを書いてもらうコツとしては、

  • プランナーから伝えることを必須とする業務フローを作る
  • クチコミ投稿をオススメするフライヤーを作成してユーザーに渡す
  • みんなのウェディングからのクチコミ投稿に対するインセンティブがあることを周知する
  • 引出物袋にクチコミ投稿を依頼するフライヤーを入れる(ちょっとリスク高い)
  • クチコミ投稿数と評価点をプランナーの評価基準の項目に組み込む

などがあり、年単位で成果が出せるよう、地味ですが根気強く取り組んでいきましょう。ちなみに、クチコミ業者を使う、社員でアカウント作ってクチコミ書くなどのやらせ・サクラ行為は絶対にやめたほうがいいです。

30_ウエディングパークの会場一覧ページのクリック率対策

クリック率を上げる

会場一覧ページで上位表示されてもクリックされなければ会場ページの流入数は増えません。

検索ページで表示されるトップの写真はその会場で最も引きのある写真を設定しましょう。この画像によって会場の印象が決まるのでクリック率が変わりますし、リード文もわかりやすく特徴を抑えた記載を心がけましょう。また、当たり前ですが少しでも良質なクチコミを多く集められると点数も上がるので見栄えもよくなります。

 

フォトギャラリーやクチコミなど、会場の各コンテンツページへの遷移率を上げる施策

30_②フォトギャラリーやプランページへの遷移率を上げる施策

会場TOP

結婚式場側が見せたい写真というよりはユーザーの反応率が高い写真を選ぶとよいでしょう。

クチコミ

クチコミの投稿は結婚式場側ではコントロールできませんが、返信をどのように行うかは対応スタッフの腕次第です。「誠意ある返信を」「できるだけ早く」を心がけましょう。いいクチコミの場合は感謝をきちんと伝え、マイナスの評価を受けたクチコミに対しても放置するのではなく、謝罪と原因追求、今後への改善策をしっかりと書きましょう。費用明細はどうしようもないですが、明らかに悪意あるもの(競合見学時にやたら高い見積り作らされたと思われるケースなど)は削除依頼を出しましょう。

フォト・動画

投稿フォトはコントロールできないので、日々きちんと会場の清掃をしましょう、くらいしか対策はありません。会場側で設定できる写真はトップ同様ユーザーの反応率が高いものを定期的に入れ替えしておきながら、撮影を行った後などは大幅な入れ替えも行いましょう。一度設定してあとは放置、が一番危険です。

施設・サービス

基本的にはいい写真を入れる、というのが重要です。

プラン・公式見積り

プランは、商品造成が可能であるならば必須級に設定したほうがいいのがいかの4つ。

  1. 少人数プラン
  2. マタニティプラン
  3. 二次会プラン
  4. 会費制プラン

ニーズが強い順番に並べています。詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

【ブライダルのウェブ媒体】来館予約率向上につながるプラン構成のポイント

フェア・特典

フェアはもれなく設定することが大前提です。その上で、ユーザーのニーズを幅広く抑えられるような構成にしましょう。詳しくは以下の記事もご覧ください。

結婚式場集客に直結する、ブライダルフェアのタイトルと構成のポイント

アクセス

特にポイントはありませんが、マイナーな最寄り駅と合わせて、ターミナル駅からの時間も書いたほうがいいでしょう。例えば東京であれば、東京駅や品川駅などの新幹線停車駅や、羽田空港からモノレール1駅で行ける浜松町などからの所要時間は、遠方からゲストがどれだけ列席しやすいかもアピールポイントになります。

 

ブライダルフェアページへの遷移率を上げる施策

ここに特化して、という施策はないですが、②で述べたような各コンテンツを充実させ会場ページ内の回遊率を向上させることで、ブライダルフェアページへの遷移率も上がると考えられます。特効薬があるわけではなく、一つ一つは地道な作業ですが、繰り返していくときちんと成果が残せるようになりますので、根気強く改善を続けていきましょう。

 

会場HPへの遷移率を上げる施策

これも特に何かできることはないですが、ここまで書いてきた各取り組みを実施することでより興味が湧いてクリックする人が増えます。

 

ウエディングパークから会場HPに遷移してきたユーザーの来館予約率を伸ばす施策

最後にもう1つ、会場HP遷移後の来館予約率を伸ばすためには、

  • どこのページに遷移させるか
  • 遷移後の導線がきちんと設計されているか

この2点が大事です。

遷移先は、専用LPか公式HPトップかになると思いますが、個人的にはトップの方がいいのではないかと思います。理由は、どれくらい会場コンテンツを読み込んでからリンクをクリックしてきているかがわからないので、いきなり来館予約へ誘導するLPよりもトップで間口を広げたほうがトータルでのCVRは高くなると思うからです。

また、その他にも以下のようなこともポイントです。

  • フォトギャラリーを充実させる
  • ブライダルフェアページへの導線をわかりやすくする(ポップアップやWEB接客ツールなども検討してもいいかも)
  • フォームを入力しやすくする(EFOツールを導入するのもあり)
  • スマホに最適化されたサイトにする
  • ロードの時間を短くする(画像をたくさん入れるとロードの時間が長くなりがちなので注意!)

結婚式場のHPは、どちらかというとデザインにこだわりがちですが、基本的な使いやすさを重視したサイトの方がCVRは上がると思います。それをすべてきちんと設定したうえで、いかに会場の個性を出すか、という優先順位でサイト制作に取り組むとよいでしょう。

 

ウエディングパークの集客改善についてまとめ

クチコミサイトという特性上、投資額を増やして来館の獲得数を伸ばす、という媒体では基本ありません。対策は時間はかかりますし、クチコミの獲得はマーケティング部門だけでなく現場のプランナーの協力も必要不可欠なので、概念と目的をきちんと関係者でコンセンサスをとった上で対策を進めていっていただければと思います。

この記事を書いた人

市川 貴之

株式会社アナロジー代表。「ブライダル3.0を実現する」をミッションに掲げ、ブライダル事業者向けマーケ支援、ブライダル特化の人材紹介、Leju(フリープランナープラットフォーム)を運営しています。マーケティング、事業企画が得意。

CATEGORY同じカテゴリーの記事