アナロジーの市川(@analogy_ichitk)です。
エイチームブライズが運営するの結婚式場情報サイトの「ハナユメ(旧すぐ婚navi)」。もともとは直近を希望するユーザー向けの結婚式場紹介サービスとして立ち上がり、数年前にサービス名を変更して今のハナユメとなりました。
今回の記事では「ハナユメ」からの集客を伸ばすためのポイントを書いていきます。
目次
ハナユメからの集客の基本導線を理解する
ハナユメにはウェブサイトと相談デスク(実店舗)があり、ユーザーがハナユメを通して来館予約にいたるまでの基本導線はそれぞれ以下の通りです。
- 検索エンジンでの検索やリスティングやSNS広告などのウェブ広告、SNS、アフィリエイトサイトなどをクリックしてサイトへ遷移
- サイト内を回遊し、サイトで自分で探すか相談デスクに行って相談するかを決める(ここまで共通)
●ウェブサイトで探す場合
- サイト内の結婚式場を検索するページで検索をする(エリアから探す)
- 気になる結婚式場のページをクリックし、詳しい情報を見る
- ブライダルフェアページをクリックし、日程とフェア内容を確認して来館予約をする
●相談デスクに来店する場合
- サイト内の相談デスクで探すボタンから来店予約をする
- 実際に相談デスクに来店する
- ユーザーが気に入ってくれれば来館予約をその場で獲得となる
このように2パターンの導線であることを理解したうえで、集客を伸ばしていくためにはそれぞれのステップ別のKPIを高めていく取り組みが必要になります。
ハナユメのウェブサイトからの集客を伸ばすために必要なこと
ハナユメのウェブサイトから獲得する来館予約を伸ばしていくためには各ステップの遷移率を上げていくことが必要になります。
- 会場一覧の検索結果ページで自社会場ページのクリック率を高め、会場ページへの流入数を上げる
- 会場ページ内の各コンテンツページの閲覧数を上げる
- ブライダルフェアページへの遷移率を高める
- 来館予約の完了率を高める
大きく分けるとこの4点がポイントになります。
1.会場ページへの流入数を上げる施策
会場ページへの流入数=サイト内表示回数×クリック率
この数式で表すことができるので、サイト内表示を上げるかクリック率を高めることが必要です。
ハナユメのサイトでは、
- エリアから探す
- イメージで結婚式場を探す
- おすすめの結婚式場特集から探す
主に上記3つの検索方法があるので、それぞれの方法で検索されたときに上位表示されるための施策を実行していくことが必要です。ただ、表示順位を決める正確なアルゴリズムは非公開となっているので、この施策を実行すれば必ず順位が上がります!とは言いきれるものではないという点はご了承ください。
1.「エリアから探す」の表示順位
評価点順でもなく、ハナユメ割の金額順でもなく、完全に謎なので、出稿されている会場の方は営業担当に聞いてみてください。他の媒体のように[PR]枠のようなものもないので、お金を積んで上位表示させる、というのも難しそうです。
2.イメージで結婚式場を探す
イメージで結婚式場を探す場合は、「#ナチュラル」などのハッシュタグをタップすると会場一覧が表示されます。1会場につきいくつのタグをセットできるのかわかりませんが、自社会場の雰囲気とあうタグはできるだけ多くつけたほうがいいでしょう。検索結果の表示順位ロジックは、サイトをいろんな角度で見てみましたがこちらもわかりませんでした。。
3.おすすめの結婚式場特集から探す
いわゆる会場特集ページですね。特集にもよりますが、1つ1つの特集に掲載されている会場数が少ないので、ここは上位表示されるための施策というよりはどの特集がハナユメのサイト内で人気なのか、特集経由の来館予約が何組の期待値なのかを聞き、それに沿って出稿するかしないかの意思決定をする、というのがよさそうです。
次にクリック率の改善です。
- 魅力度の高い写真を設定する
- 会場の点数を上げる
- ハナユメ割の金額設定を調整する
ハナユメは他の媒体と比べて写真の表示割合が大きく、会場一覧ページの情報量が少ないのが特徴です。そのため写真の訴求力によって成果が大きく分かれます。
特にスマホページでは画面の半分くらいが画像になるので、会場一覧ページに表示される写真はその会場で最も魅力度の高い写真を設定しましょう。この画像によってクリック率も変わりますし、スクロールしているときにフッと手を止めてもらえるかどうかが勝負です。
次に点数ですが、これはクチコミ総合評価を表示しています。媒体としてはフラットに点数を掲載していそうなので、「いいサービスを提供する」「クチコミを書いてもらうような取り組みを推進する」という、地道な施策をこつこつと積み重ねることが必要です。
最後にハナユメ割の金額設定ですが、金額をある程度会場の意思に沿って決められると仮定した場合「会場定価との相対的な金額差」と「競合会場との絶対的な金額差」この2つを意識して金額を設定するようにしましょう。
前者はユーザーに対して「ハナユメを通じて予約をするとどれくらいお得になるのか」という訴求になり、後者は「ほかの会場と比較したときにどちらがお得なのか」という訴求になります。ユーザーによってどちらを重要視するかはバラバラですが、まずは自社会場を価格面で目にとまり、さらに競合と比較されたときに価格面で勝つためには、これらの条件を満たした価格設定が必要です。
2.コンテンツページの遷移数を上げる
会場をクリックするとまずは基本情報ページに遷移しますので、ここの情報をきちんと整えることが大切です。
- 写真の選定
- 会場のポイントのライティング
- ハナユメ割の金額設定
など。基本的な部分ですが、手を抜かずにやり切りましょう。
3.ブライダルフェアページへの遷移率を上げるために必要なこと
- 式場詳細情報:会場一覧ページから遷移してきて最初に見るページです。ファーストビューはやはり写真が強調されたページレイアウトとなっているので、写真選定が重要です。また、こだわりポイントもかなりのスペースを割いて表示されるので、会場訴求、コンテンツ訴求(料理や衣装など)、演出訴求など、会場の強みをよく表現して偏りのないポイントを設定するようにしましょう。
- 写真:ハナユメは会場側で設定する写真のみが掲載されているので、施設写真、演出写真、料理やケーキなどのアイテム写真をバランスよく豊富に掲載するように心がけるといいでしょう。もちろん、新たに撮影をしたら写真の差し替えも必須です。
- クチコミ:シンプルに「いいクチコミを数多く集める」ことが必要です。いい結婚式をつくっていてもクチコミを書いてもらえなければ意味がありませんし、クチコミを書いてもらっても悪い点数ばかりではあがりません。両方を並行して進めていくことが大事です。
- ハナユメ割:構成と内容、そして価格設定が重要になります。プラン構成は、少人数プラン/マタニティプラン/二次会プラン/会費制プラン、ニーズの大きいこの4つは必ず設定したほうがよいでしょう。また、それぞれのハナユメ割の価格は先ほど書いた通り、「会場定価との相対的な金額差」と「競合会場との絶対的な金額差」を意識して設定しましょう。
- アクセス:特にポイントはありませんが、マイナーな最寄り駅と合わせて、ターミナル駅からの時間も書いたほうがいいでしょう。例えば東京であれば、東京駅や品川駅などの新幹線停車駅や、羽田空港からモノレール1駅で行ける浜松町などからの所要時間は、遠方からゲストがどれだけ列席しやすいかもアピールポイントになります。
4.ブライダルフェアから来館予約完了率を上げるために必要なこと
ブライダルフェアの改善方法については、詳しくは以下の記事をご覧ください。
結婚式場集客に直結する、ブライダルフェアのタイトルと構成のポイント
ポイントだけピックアップすると以下の通りです。
- 最も集客力のある代表フェアと複数のサブフェアで構成する
- 多すぎず少なすぎず、来館しやすい時間帯にフェアを設定する
- ユーザーにワクワク感とメリットが伝わるタイトル
- タイトル以外のコンテンツも細部まで手を抜かずに丁寧に更新
かなりボリュームの多い記事になっていますが、ここを改善するだけで1.5倍~2倍くらいは来館増を見込めるケースもあるので、一つずつの要素を丁寧に改善してきましょう。
ハナユメの相談デスクからの集客を伸ばすために必要なこと
相談デスクでは、来店した新郎新婦にヒアリングを行い、希望に合った条件の結婚式場を紹介しています。ハナユメ以外では、ゼクシィなびやマイナビウエディングなどもいわゆるエージェント事業を展開しています(カウンターとも呼ばれます)。
エージェントからの集客を最大化するためのポイント
ハナユメの相談デスクに限らず、
エージェントからの集客を最大化するためのポイントは以下の記事にまとめていますので、詳細はこちらをご覧ください。
エージェント(カウンター)からの結婚式場集客を最大化するためのポイント
ハナユメの相談デスク攻略で特に注意すべきこと
エージェント送客の体系的な部分は先ほどの記事にまとめていますので、ハナユメに特化したポイントを簡単にまとめます。
- 契約するプランの内容によって優先的に送客してくれやすい
- 複数会場送客時に1会場目で強烈なクロージングをかけると嫌がれやすい
これらは明確な根拠があるわけではなくあくまで私個人の印象ですが、そんなに大きくはずれていないのではないかと思います。1点目については他のエージェントと比べていい意味でも悪い意味でも営業感が強めで、ユーザーの希望も加味しつつ、契約しているプランに沿って送客コントロールをしている印象です。
また2点目については、これも契約プラン次第ですが、他のエージェントではあまりない「送客課金契約(1送客あたりにいくら、という報酬形態)」のプランがあるので、1組のユーザーを複数会場に送客したほうがハナユメはもうかります。そのため、できるだけ多くの会場に見学に行くよう希望度合いの高い会場を後ろに見学予約を取る傾向があり(3日以上回って最後の会場で決めてもらうシナリオ)、初回見学の会場で即決かけて2会場目以降をキャンセルすると嫌われたりします(昔そうだったのですが、今はどうかは分かりません)。
ハナユメからの集客改善についてまとめ
ハナユメからの集客はWEBサイト経由とウエディングサロン経由がありますが、いずれも契約しているプランのランクと送客数が連動しているので、その両方の施策を企画し忠実に実行しつつ、費用対効果を見ながら最適なプラン掲載を決めていくことが大事です。